医療保険のおすすめ入院日額はいくら?1日の入院費用の平均から考える入院保障の必要額目安

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医療保険の入院日額、いくらがおすすめ?5,000円?10,000円?1日の入院費用から逆算!

医療保険に加入する際の主な保障として、入院給付金と手術給付金がありますよね。

その中でも、入院給付金は基本となる保障で、手術給付金も「入院日額×○倍」というような設定にされていることが多いです。

従って、保障の条件を考える時、入院給付金の金額がポイントになってきますが、1日どのくらいの金額があれば安心なのでしょうか?

そこでこの記事では、入院給付金の日額に関して

  • 1日の平均入院費用
  • 職業・年代別の入院日額相場
  • 入院日額を決める時に知っておきたい注意点
  • 入院時の支払限度日数の平均は?

などに関して、わかりやすく解説していきます。

入院給付金は少なすぎても不安ですが、かといって多すぎると保険料も高くなってしまい、家計にも影響してしまいます。

最後まで読んでいただき、適切な入院給付金の目安を考えて、ご自身にあった医療保険を選ぶ条件のひとつとしてくださいね。

1日の平均入院費用はいくら?

実際に入院した場合、具体的にどのような費用がかかってくるのでしょうか。

治療費の他にも色々かかってきますので、個別に内容を見ていきましょう。

差額ベッド代

差額ベッド代という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。

入院した際に、6人部屋などの病室の場合は差額ベッド代は発生しませんが、それより少ない、4人・3人・2人・1人部屋で、面積が6.4平方メートル以上などの場合は、その差額が差額ベッド代として発生してしまいます。

それぞれ1日にどのくらいの差額が発生するかというと、厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」(平成29年)によると、

  • 1人部屋:7,837円
  • 2人部屋:3,119円
  • 3人部屋:2,798円
  • 4人部屋:2,440円
  • 平均:6,188円

となっています。

もし、4人部屋以下の人数の部屋を希望する場合は、目安として、上記の金額が余分にかかることを忘れないようにしましょう。

ただし、ご自身が希望しない場合、例えば以下のような場合には、差額ベッド代を支払う必要はありません。

  • 病院から同意書による確認をされていない場合
  • 治療に際して少数人数の部屋での入院が必要な場合
  • 病院側の都合による場合

このような場合は、退院時に入院費を支払う際に請求されていないか確認するようにしましょう。

入院中の食事代、日用品、衣類など

入院中の食事や、身の回りの日用品や衣類なども自己負担となります。

食事に関しては、原則として地域や病院に拘らず、一律460円となっており、3食食べると1,380円となります。

1,380円に入院日数をかけると、食費がいくら必要か計算できますね。

ちなみに、住民税非課税の方は、1食210円、住民税非課税で90日以上の入院の場合は160円、生活保護を受けている方は無料となっています。

また、身の回りの日用品や衣類、例えば、洗面や歯磨きなどの用具、下着やパジャマ類、スリッパなどの準備も必要です。

さらに、雑誌や新聞、テレビを見るためのテレビカードなど細々したものも必要でしょう。

そして、忘れがちなのが、家族がお見舞いに来てくれる時の交通費や食事代などです。

また、家族が入院したために、他の家族が仕事を休まなければならなく場合など、直接の出費ではないものの、その分の収入が減ってしまう場合もあります。

公的医療保険制度の自己負担分

原則として、保険がきかない分の医療費(先進医療など)を含めた治療費は自己負担しなければなりませんが、高額療養費制度が使えるということを書いてください。

治療費に関しては基本的に公的医療保険の対象となりますが、先進医療などの治療を受けた場合は自己負担となるので注意が必要です。

ただし、先進医療などの高額な治療を受けた場合でも全て自己負担となるわけではなく、高額療養費制度により、一定の金額(自己負担の限度額)を超えた分が、後で払い戻されます。

自己負担の限度額の設定は、年齢と所得によってそれぞれ設定されています。

例えば70歳未満で平均的な所得(標準報酬月額28万円~50万円)の方の場合、

  • 80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%

※1:保険適用される診察費用の総額(10割)

となっています。

高額療養費制度は、世帯で合算もできますので、同じ月に同一世帯内で複数の方が受診したり、また、一人で複数の医療機関で受診した場合なども合算することができます。

職業・年代別の入院日額相場はいくら?

上で、1日の平均的な入院にかかる費用の内容を見ていきましたが、さらに詳しく、職業や年代による違いも見ていきましょう。

ご自身の場合に照らし合わせて読んでみてくださいね。

会社員の方

最初に会社員の方の場合です。

生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度によると、会社員の方の1日あたりの自己負担額の平均は、25,238円(対象の母数は116人)となっています。

調査の対称は、過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人で、高額療養費制度を利用した人と利用しなかった人の両方を含みます。

また、自己負担額の内容は、治療費、食事代、差額ベッド代、交通費、衣類、日用品などで、高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額を含みます。

1日25,238円と聞くと、ちょっと多いような印象を受けるかもしれませんが、全体としては以下のような割合になっています。

5,000円未満 5,000円~7,000円未満 7,000円~10,000円未満 10,000~15,000円未満 15,000~20,000円未満 20,000~30,000円未満 30,000円~40,000円未満 40,000円以上
8.6% 6.0% 11.2% 25.0% 6.9% 12.1% 10.3% 19.8%

最も多いのは、10,000~15,000円で25.0 %となっており、その次が40,000円以上で19.8%、20,000~30,000円未満が12.1%と続きます。

こうしてみると、平均金額の25,238円は、上限のない40,000円以上や、20,000~30,000円未満の金額の割合が多いことが影響していると思われます。

それ以外の金額は割合が比較的分散しているので、その方の状況によって自己負担の金額も分散しているのではないでしょうか。

自営業の方

次に自営業の方の場合の平均金額を見てみます。

上と同じ、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度の数字です。

自営業全体の平均金額は21,365円ですが、区分けとしては、農林漁業と商工サービス業に分かれており、農林漁業の平均金額は11,845円、商工サービス業の平均額は22,656円となっています。

(ただし、対象の母数は自営業全体が52人、農林漁業は7人、商工サービス業は36人ですので、、農林漁業の数字は統計的には母数が少なすぎると思われます。)

各金額の割合は以下のようになっています。

5,000円未満 5,000円~7,000円未満 7,000円~10,000円未満 10,000~15,000円未満 15,000~20,000円未満 20,000~30,000円未満 30,000円~40,000円未満 40,000円以上
自営業全体 15.4% 5.8% 11.5% 21.2% 9.6% 9.6% 7.7% 19.2%
農林漁業 28.6% 14.3% 14.3% 14.3% 14.3% 0.0% 14.3% 0.0%
商工サービス業 16.7% 5.6% 8.3% 25.0% 5.6% 11.1% 5.6% 22.2%

自営業全体としては、会社員のケース同様に10,000~15,000円未満が21.2%と最も多く、次に40,000円以上が19.2%と続きますが、3番目は7,000円~10,000円未満で11.5%となっています。

また、商工サービス業単体に関しても10,000~15,000円未満が25%と最も多く、次に40,000円以上が22.2%と続きますが、3番目は5,000円未満で16.7%となっています。

商工サービス業の方に関しては、高額の自己負担を払う方が多い一方で、5,000円未満の少額で済ましておられる方もある程度いらっしゃるようです。

年齢が上がれば上がるほど入院時にかかる医療費は高くなる

今度は30代から60代での年代別の金額を見ていきましょう。

1日の平均の自己負担額は、30代では23,564円、40代では27,712円、50代では22,957円、60代では21,366円となっています。(母数は30代:48人、40代:79人、50代:91人、60代:132人)

40代が最も高額で、30代、50代と続き、60代が最も少額になっていますが、30代、50代、60代の差はそれほど大きくないようです。

各年代の金額別の割合は、以下のとおりです。

5,000円未満 5,000円~7,000円未満 7,000円~10,000円未満 10,000~15,000円未満 15,000~20,000円未満 20,000~30,000円未満 30,000円~40,000円未満 40,000円以上
30代 8.3% 6.3% 12.5% 25.0% 14.6% 8.3% 10.4% 14.6%
40代 10.1% 5.1% 11.4% 17.7% 6.3% 17.7% 10.1% 21.5%
50代 11.0% 7.7% 11.0% 28.6% 4.4% 7.7% 11.0% 18.7%
60代 12.9% 9.8% 11.4% 23.5% 10.6% 14.4% 5.3% 12.1%

金額別の割合を見ると、年代で傾向が若干異なるのがわかりますね。

30代は、10,000~15,000円未満が最も多く、2番目が40,000円以上と15,000~20,000円未満が同率となっていますが、40代で最も多いのは40,000円以上で、20,000~30,000円未満と10,000~15,000円未満が同率となっており、30代と40代は全体的に高額な金額を払っている方が多い印象です。

対して50代と60代は、最も多いのは10,000~15,000円未満で、40,000円以上や30,000円~40,000円未満、20,000~30,000円未満の割合がそれに続く一方で、7,000円~10,000円未満や5,000円未満の少額の割合も一定数いることがわかります。

40代は比較的高額の自己負担金を払い、50代や60代になると高額の方と少額の方が分散するのかもしれません。

入院日額を決める時に知っておきたい注意点

実際に払う自己負担の金額のデータを解説しましたが、それらをふまえて入院日額を決める時に、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

以下で具体的に見ていきましょう。

入院給付金の支払い限度日数が決まっている

まずは、入院給付金の支払日数に関してです。

1回の入院に対する給付金の支払日数は、各保険会社によって色々ありますが、概ね、60日や120日などが一般的です。

これらの60日や120日を越える日数に関しては、入院給付金は支払われません。

また、2回以上の入院の場合でも原因が同じで、前回の退院から180日以内の入院の場合は1回の入院とみなされます。

1回の入院だけでなく、通算での入院日数の支払日数も1,000日や1,095日など、保険会社によって定められています。

ちなみに、1回の入院日数の平均としては、厚生労働省の「平成28年(2016年) 医療施設(動態)調査・病院報告」によると16.2日となっています。

また、最近では入院日数は短期化の傾向があるようです。

しかしながら、精神系や神経系の病気では、入院日数の平均は269.9日となっており、かなり長期化してしまいます。

ただ、支払日数を長く設定すると、その分保険料も高くなってしまうため、保険料を優先的に考えるのであれば60日やそれ以下などの短い日数のものでもよいかもしれません。

入院しても給付金・一時金が支払われない場合がある

注意しなくてはならないのは、入院したら必ず給付金がもらえるわけではないということです。

まず、入院保障の対象は病気やケガの治療ですので、例えば、健康診断や検査入院、通常分娩などでの入院では給付金は支払われません。

ただし、帝王切開などの異常分娩などのケースは支払の対象となります。

また、その保険の保障が開始される前に入院した場合も、給付金は支払われません。

例えばがん保険などでは、保障が始まるまでに90日間などの免債期間が設けられており、この期間にがんを発症しても保障の対象とはならないのです。

さらに、最近の保険ではあまりありませんが、昔加入した保険の場合、入院保障の対象が5日以上の入院の場合となっているものなどもあり、この場合は、5日未満の入院に関しては給付金は支払われません。

このように、様々な注意点があるため、加入する際には給付金が支払われる条件などを必ず確認することが大切です。

入院日額ではなく、入院一時金として支払われる医療保険もある

入院日額が支払われる場合は、その限度日数の範囲内で入院した分だけ給付金が支払われますが、入院一時金としてまとまった金額が支払われる保険も存在します。

これは、入院日数が短くてもある程度の出費になってしまうというニーズにこたえたものです。

一時金の支払い方法には、以下のようなケースがあります。

  • 短期、長期に拘らず、日額は支払われず一時金のみが支払われる
  • 数日間の短期入院の場合は、一時金が支払われる
  • 一定日数までの入院の場合は、一括でその一定日数分の給付金を支払い、その日数を超えると日額が支払われる

入院日数に応じて日額が支払われる保障の方が一般的ですが、上記のように一時金として支払われる入院保障の医療保険もありますので、ご自身にあったものを選ぶとよいでしょう。

参考:入院時の支払限度日数は何日が平均?

最後に、入院した際の支払限度日数はどのくらいがよいのか考えてみます。

「入院日額を決める時に知っておきたい注意点」の「入院給付金の支払い限度日数が決まっている」のところでお伝えしたように、1入院の平均日数は16.2日となっており、全体的には入院は短期化する傾向にあります。

従って例えば、健康に自信があるという方は、支払限度日数は60日やそれ以下の日数などでもよいかもしれません。

一方で、これも前述したように、精神系、神経系の疾患の場合、入院日数は269.9日と長期化してしまいます。

また、日本人の死因の半数が三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)といわれていますが、厚生労働省「平成29年患者調査」によると、それぞれの入院日数は、がんが17.1日、心疾患が19.3日、脳血管疾患が78.2日となっています。

脳血管疾患の入院日数は60日を越えてしますし、比較的入院日数の短いがんや心疾患も、再発や転移、症状の悪化などで入院を繰り返す場合もあるようです。

そのため、これらの三大疾病の支払日数に関しては無制限になる保険もあります。

このように、支払い日数に関しては色々な選択肢があるので、ご自身の要望にあわせてじっくり検討してみてください。

まとめ:医療保険の入院日額は10,000円程度がおすすめ

医療保険のおすすめ入院日額に関して解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

最後にもう一度主なポイントをまとめておきます。

  • 入院時の自己負担には
    差額ベッド代、食事や日用品、公的医療保険の自己負担分などがある
  • 入院日額の平均は
    会社員は25,000円程度、自営業は21,000円
    年代別では40代が最も高額で27,000円程度、30代・50代が23,000円程度、60代が21,000円程度
    ただし、最も多い金額は、全体を通して10,000~15,000円未満
  • 入院日額の注意点は
    支払日数が決まっている
    入院しても支払われない場合がある
    入院一時金が支払われる保障もある
  • 支払限度日数の考え方は
    入院自体は短期化しているが、長期化する三大疾病などは日数無制限の保障もあり

入院時の自己負担額平均は、職業別でも年代別でも20,000円を超えていますが、だからといって日額も20,000円以上が必要額とは限りません。

自己負担に含まれる差額ベッド代や食事、交通費などは、個人のやりくりによってかなり差が出るからです。

また、入院日額を高額にするとそれだけ保険料も上がってしまうので、例えば、保険料は安く抑えてその分貯蓄にまわし、いざという時には貯蓄で補填するというやり方もできるでしょう。

それらを鑑みると、入院日額は10,000円程度を目安として、あとはご自身の状況にあわせて増減すればよいと思われます。

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